愛知県の飲食店専門税理士が、お客様や社員に選ばれる飲食店のヴィジョンの作り方について解説しています。

お客様や社員に「選ばれる」飲食店のヴィジョンの作り方~ヴィジョン作りは難しい?

ヴィジョンは作るのが難しい?

愛知県の飲食店の創業や多店舗化を
「お金」と「チームビルディング」で
戦略的に加速する税理士の山内聖堂です。



今回の内容は、

ヴィジョンについて完全に私個人の
感想・感覚に基づいて書いています。

一般的に言われていることと違うかもしれませんので
ご注意ください!



前回、

ヴィジョンについてのコラムをアップした後に、

チームビルディングコンサルタントの勉強会に行きました。


勉強会の後の懇親会で、

私が行ったヴィジョン作成一人合宿の話題になりました。

前回のコラムはこちら


多く出た意見が、

「効き脳D」が弱いとヴィジョンは作れない・・・。

という意見です。



私たちは人の強みを「効き脳」で見ることが良くあります。



効き脳について詳しくはこちら


効き脳のDが強い人は直感的に物事を捉えるのに優れ、

物事を映像的に把握するのが得意だと言われています。


ヴィジョンも一般的に、

「映画のワンシーンのように見えるものでなければならない」

と言われています。


ですので、

自分にイメージする力が弱いと感じている人は、

ヴィジョン作りが難しいと感じたり、

作っても納得感が少ないと感じているようです。


では、

ヴィジョン作りはイメージ脳が弱いから苦戦するのでしょうか?


私の感覚としては、

実はヴィジョン作りは効き脳Dで作っていません。

今回は、

何かの参考になればと思い、

私のヴィジョンづくりの考え方を紹介します。


飲食店についてヴィジョンを考える場合は、

「私達は~」を「私たちのお店は~」
に変えて読んでいただけると幸いです。

ヴィジョンとミッションはワンセット

皆さんは「ヴィジョン」をどう定義していますか?


ヴィジョンは一般的に、

「将来のありたい姿・状態」

であるといわれています。


海賊王に俺はなる!

この言葉はビジョンであると言えます。


(私はワンピースは何度も読み始めては
途中で挫折しているので詳しくはないですが・・・)


でも、これって目標ともとれますよね?

ヴィジョンの一つの側面は、

これが目標であるということです。

では、

なぜ海賊王という目標を立てているのでしょうか?


・・・調べてみましたが、

どうやらマンガでは語られていないようです。


「なぜ」海賊王にならなければならないのか?

企業においてこの「なぜ」に当たるのが
「ミッション」
です。


経営において「ミッション」とは、

その個人や企業が「やりたいこと」
「やらねばならぬこと」


です。


ここからは、

今現在私が納得している
「ミッション」と「ヴィジョン」の定義について書いてみます。


私にとって「ミッション」は、

個人や企業が

「世の中をより良いものにするために提供する(提供したい)価値」

を宣言したものです。

具体的には、

「私達は、~を通じてこの世の中を快適にします!」

「私達は、~を通じて世の中にある課題を解決します!」

と宣言したものです。

そして、


「その提供する価値でもって
社員やお客さまに選ばれます!」


と宣言するためものでもあります。


そして、私の中でヴィジョンとは、

その提供したい価値(ミッション)をどの程度まで広めるか、

つまり、

「私達の影響力を世の中のどのレベルまで広げていくか」

という目標を宣言するものです。


ヴィジョンを作っても納得感が無い場合は、

もしかしたら、

「~年後までに自分たちが提供できるようになる価値」と、

「~後までにその価値を伝えたいと考える範囲」

のイメージに差があるため、

本人の中に納得感が無いのではないかと感じています。
(最初に作ったときの私がそうでした。)

イメージに差があると、
現実味に乏しいため自分ごととして実感が湧かないのです。


ヴィジョン作成には、

この
「実感が湧くか」
が超重要だと思っています。


例えば、
愛知のいち地方都市である豊田市で
中華料理店を1店舗だけ保有する会社のミッションが、


「中華料理を通じて人々を笑顔にする」

だとします。

そして、
そのヴィジョンを

「日本中を笑顔にする」

と定めたとしましょう。


目標が日本ですと、

一例として、
日本全国に店舗を展開できるだけの
商品力やサービス力・組織力を目指していかねばなりません。

開業したばかりの会社であればその可能性は否定できませんが、

もし、
開業して10年の会社がそのヴィジョンを掲げたらどうでしょう?


開業10年たっても1店舗に留まっている現状からは、

なにかよほどの革新を起こさねば、

その目標は現実離れし過ぎていて、

自分ごととして実感湧かないかもしれませんね?


この場合、

ヴィジョンを
「中華料理を通じて、豊田市で一番笑顔を生む飲食店になる」

とすれば、


実感して目指せる目標になるかもしれませんね。

ヴィジョンとは「ストーリー」である。

先日、

仲間と話していた中で感じたのは、

「ヴィジョンというものは映像でイメージできなければならない」

ということにとらわれ過ぎていないか?

ということです。


よく、

「映画のワンシーンのようにイメージできるヴィジョン」

が共感を得られると言われています。


では、

そもそも映画ってどうやって創られてるんですかね-?


俳優さんは台本(脚本)に基づいて演技をしています。


そして、
その台本は原作である物語に基づいて作られています。


私にとってヴィジョンの作り方は、

「物語の作り方」、

もっと言ってしまえば、

「文章の作り方」に近いと感じています。


文章を書くと分かるのですが、

一つひとつの細かい要素や、

それをつなぐ前後の内容にくい違いがあると、

文章としてスッキリするものは出来ません。

読んでいて違和感を感じてしまいます。


それと同じで、

ヴィジョンも
「理想のありたい状態」の構成要素を細かく細分化し、

全体的にくい違いがなくなって初めて
実感が湧くんじゃないかと思っています。



自分や社員、
そしてお客様が納得して実感できるストーリーをつくり、


それをイキイキと語ることが出来れば、

そのヴィジョンは映像として伝わるのではないか。

私はそう感じています。


ここで、

私が大好きなビジョンに関するストーリーをご紹介します。
(いろいろなところで紹介されているのでご存知かもしれませんが)


ある男が建設現場を通りかかった。

三人の男が作業をしている。

通行人は、
1人目の男に話しかけた。

「なにをしているんです?」

男は答えた。
「レンガを積んでいるんです。」

2人目の男に聞きました。

「なにをしているんです?」

男は答えた。
「壁をつくっています。」

最後に、
鼻歌を歌いながらご機嫌で作業している男に聞いた。

「なにをしているんです?」

男は胸を張り、
ニッコリ笑ってこう答えた。

「大聖堂を建てているのです。」


人々から選ばれるミッションやヴィジョンとは、

ヴィジョンを伝えるストーリーを通じて

相手の頭の中に大聖堂を描き出すことができるものである。

と言えます。


ちょっとレベルが高いですね~(笑)


わたしもそんなヴィジョンが創れるよう、


これから何度もヴィジョンを見つめていこうと思います。


参考になりましたでしょうか?

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