日産自動車のコンプライアンス違反問題から、組織においてどうして問題が起こったかを読み解き、問題を解決したり、未然に回避する方法を考えましょう。

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日産のコンプライアンス違反に見る、企業の問題解決の処方箋その1~問題発見編

不正検査事件の経緯

愛知県の「こだわり」飲食店の創業や多店舗化を
「お金」と「チームビルディング」で

戦略的に加速する税理士の山内聖堂です。

日産のコンプライアンス違反の収拾に時間がかかりそうです。


飲食店経営者も他社の事例から学び、
お店で同じような問題が起こらないよう学ぶことが重要です。


コンプライアンスとは、直訳すると「法令遵守」ですが、
概念として、倫理や社会規範も含むそうです。


飲食業界においてコンプライアンス違反で影響が大きかったのは、
2011年の牛ユッケ食中毒事件です。

牛ユッケの提供自体は法令で禁止されていませんが、
提供方法が非衛生的だったため、
食中毒事件が起き、事件を起こした会社は廃業しました。



その後法律が改正され、
生レバーが食べられなくなってしまいました。
(山内的には重大事件!・・残念)


東京商工リサーチの調べによると、
2016年度においても
「コンプライアンス違反」がもとで倒産した会社が、
全体で176件、うち飲食店が10件あります。


飲食店においても、

コンプライアンスはリスク管理として重要です。


話を日産自動車に戻します。


自動車の完成車は、
メーカーが独自の基準で認定した検査員が行うことが、
法令で義務付けられているそうです。


9/18の国交省の抜き打ち検査において、
日産の工場での完成車の検査が
法令通りに行われていなかったことが明るみに出ました。

9/29に社長が記者会見し、

「不正検査を是正した」

として生産を継続していましたが、
10/11の段階で、
グループ会社において無資格者による検査が
継続していたことが明らかにされさらに問題になっています。


10/19の日経新聞の2面では、

「管理能力の低さ」

が問題視されていると記事になっていました。

本当に管理能力の低さが問題なのでしょうか?

10/19になってさらに国内3工場でも
問題が是正されていないことが明るみにでました。

社長によると、
「課長と係長のコミュニケーションギャップに問題があった。」

そうですが、本当にそれが問題なんでしょうか?

管理能力の低さが問題を解決しなかったのか?

日産自動車では、
問題が見つかった時点で、

「完成車の検査は正規の検査官がすること。」

という通達を各工場に出したはずです。


つまり、
管理を適正化することにより
問題解決を図ろうとしたはずです。


しかし、その通達は守られなかった・・・。


なぜ、問題のあった工場では
その通達が守られなかったのでしょうか?


管理能力の問題でしょうか?


それは、
その問題のもっと根本にある「構造」の問題や、
「企業の文化」の問題を解決できなかったからではないか。

私はそう思っています。


大きな問題が発生している場合には、
俯瞰して物事の全体を見ないと、
その問題は解決できません。


できごとレベルの解決策を実行しても、
「構造」や「企業文化」が根本的に変わっていなければ
同じ問題が何度も起きます。


問題の全体像を見るために有効なアプローチに

システム思考」

という方法があります。

システム思考は、
目の前の現実から私たちの心の中まで、
「視点を変える」ことによって、
様々なレベルで物事のつながりと全体像を把握する、
問題解決アプローチです。


そして、システム思考では
「視点(のレベル)を変える」ために、

「氷山モデル」

というツールを利用しています。


問題が起こったという「できごと」は、

そこに至る「パターン」の上に起こるものであり、

そのパターンは「構造」によって生み出され、

そしてその構造は関与する人たちの
「メンタル・モデル」によって作られる。

という問題意識から作られたツールです。

問題は氷山の一角だということを表してもいます。



日産の経営陣は、

「無資格者が検査をしていた。」

という「できごと」のみを解決しようとしたのでしょう。

結果、問題は解決しませんでした。

氷山モデルを使って問題を掘り下げてみましょう。

たぶん経営陣は、

「有資格者以外は検査をしないように。」

という通達を出しただけだったのでしょう。

そして、
それで問題は解決すると思っていたのでしょう。


しかし、残念なことに
工場の「検査官の数」と「生産数」の最適化は
図らなかったことが予想されます。



経営陣は、現場にコンプライアンス順守を通達すれば
問題は解決されると思っていた。

しかし、現場にはそこまでコンプライアンス順守の必要性が
伝わっていなかった。

課長が係長に、

「無資格者に検査をさせないように。」

と指示命令したにも関わらず、
無資格者による検査は継続されていた。

つまり、

「通達がしっかり伝わらなかったこと」

が問題であると結論づけています。



では、みなさんに質問です


この「コミュニケーションギャップ」の問題が無ければ、
不正検査の問題は解決したと思えますか?


残念ながら私の答えはNOです。

「コミュニケーションをとったけど問題が繰り返される」
というのは「時系列パターン」です。


氷山モデル図をみていただければ分かるとおり、
「時系列パターン」を解消しても、
もっと根源的なところを解決しないと解決しません。


つまり、その下に(目には見えないが)存在する
「構造」や「メンタル・モデル」に手を付けることなく
表層的な問題を解決しても、
同じような問題が繰り返し起こるということを
歴史が証明しているのです。


日産の傘下に入った三菱自動車が、
まさにその典型だったと言えます。


メンタル・モデルが同じだった結果、
同じ問題を繰り返し、
独立を保てなくなってしまいました。


緊急の課題はまず「構造」に手をいれる。

今回、日産は2週間程度生産を停止するそうです。


つまり、

生産目標に対して有資格者の絶対数が足りないと、
ようやく気付いたのでしょう。



日産の国内生産は、
2016年度に前年比2割伸びたそうです。


たぶん、生産台数に対して有資格者の絶対数が足りていないため、
時間をかけて
生産数と各工場の有資格者の最適化を図るのでしょう。

これが、
「構造」を変えて問題を解決するということです。


検査員の不足というボトルネックを解消することで、
はじめて生産台数の回復が実現するのです。


最初から構造の問題に着手していれば、
ここまで大事にはならなかったと予想されます。


時間をかけてメンタル・モデルも変えていく。

「構造」の問題があったとしても、
グループ生産会社に健全な「企業文化」が存在していれば、

「今の人員では適正な生産体制が維持できません!」

と工場側が上申することによって、
「不正」という問題は未然に防げた可能性もありました。


氷山モデルの最底部を「メンタル・モデル」と言っています。

「メンタル・モデル」とは、
経験を通じて培った信念・価値観と言えます。

私たちが無意識に持っている前提の事をいい、
私たちは常に自分の持っている前提によって、
物事を認知し、解釈し、何を行うか決めているのです。



しかし、このメンタルモデルは
どちらかというと一人ひとりの個人の概念です。


私は、
企業におけるメンタル・モデルは「企業文化」であると解釈しています。


そして、「企業文化」とは、

個々の価値観 × 経営理念

で形成されると定義しています。


日本人ですのでそちらの方が理解しやすい気がします。


で、日産の企業文化のなにが問題を起こしたか・・。

次回の問題解決とセットで書こうと思います。









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